しばらく雨模様の天候が続いたせいか、朝晩めっきり涼しくなりました。今年の冬は雪がたくさん降るのでしょうか。
今回は弊社が以前に依頼を受けた不倫、浮気調査の事例を挙げさせていただきたいと思います。みなさんにとって何かの参考になれば幸いです。
浮気、不倫調査 クライアント・Aさまの場合
クライアントAさま 30代のパート女性、会社員の配偶者と小学生と幼稚園児のお子さまが2人の4人暮らし。配偶者が半年ほど前から「仕事が忙しい」と言い夜遅くに帰宅したり、今まで釣りなどしたこともなかったのに、休日に「夜釣りに行くから」「友人と飲みに行くから」「急な出張になった」と外出したり外泊したりが頻繁になった。始めは配偶者の言葉を疑っていなかったAさんですが、自宅にいる時も「いつ仕事の連絡があるかわからないからと」いつもスマホを気にして、お風呂やトイレにまで持ち歩くしまつ。深夜までラインのやり取りをしている気配を感じる日もありました。
Aさんは当事務所にお母様と一緒に浮気調査のご相談に来られました。配偶者を信じていたAさんが「探偵に浮気調査を依頼しよう」と考えが変わったのは、配偶者のスマホのラインのやり取りをこっそり見たからでした。1人の女性と頻繁に連絡を取り合い、一緒に写った画像も発見したそうです。気を付けたいことは、相手のスマホや携帯電話にIDやパスワードが設定され、アクセス制限が設けられていた場合は不正アクセス禁止法違反に問われる可能性があります。言い換えればロックがかかっていない端末をのぞき見たり、ロック解除後の画面を見た等、ID・パスワードを使わない方法で見た場合は刑事罰の対象とはならないと言うことです。しかし「プライバシー権の侵害」として、相手から損害賠償を請求される民事責任を負うリスクがあります。ラインのやりとりで不倫があったと考えられると証明できる場合は十分証拠になりえます。
分かる限りの配偶者のデータをいただき、どのようにして調査を進めて行くのかを打ち合わせして、私からは今日から毎日、Aさんには日記を付けるように提案させていただきました。日記ですが、日々のつらい気持ちや配偶者の行動を記しておくことで、もし離婚調停になった場合に調停委員に当時の気持ちや「仕事で遅くなる」と言っていた配偶者が、調査してみるとその日は会社ではないところにいたという矛盾を証明することができるからです。当社としては、イレギュラーな調査にもできる範囲で柔軟に対応し、1日でも早く不倫の証拠を掴むべく日々こつこつと調査を遂行しました。調査中、Aさんの苦しい気持ちがひしひしと伝わって、こちらも大変心苦しかったのですが、Aさんには配偶者に対しては普段通りに振る舞い、浮気には気付いていない振りをしてもらいました。Aさんが浮気に気付いていないと安心していた配偶者からは次々とボロが出始めました。カバンの中から、おしゃれなカフェでのレシートが出てきたり、帰宅した身体から自宅で使用しているものとは違うボディーソープ(香水)等の匂いがしたり、限りなくクロに近い証拠が揃ってきました。Aさんの配偶者のラインのやり取りで対象者と不倫関係になって半年になることや、対象者が配偶者に対して「早く結婚したいな」と送った履歴も発見しました。
平行して、こちらの浮気調査も万全の注意を払いながら、1回目の不貞行為の証拠を押さえることができました。当社の場合は不貞行為があった場合は、その証拠は2〜3回用意させていただくこととしています。調査報告も逐一、Aさんに報告させていただきました。1回目の調査報告で配偶者の不貞を知ったAさんは今後の生活をどうするのかを考えはじめました。その後、何も知らない配偶者より「県外に出張に行かなければならない」と言われたAさんからその情報をいただき、配偶者と関係者が共に県外に外泊旅行に出掛けている事実も突き止めることに成功しました。調査の結果Aさんの配偶者は同じ会社に勤める独身女性と不倫関係にありました。
Aさんに完了報告をし、調査報告書をお渡しする折、当社と取引のある弁護士を紹介させていただきました。必要ならば、私も一緒に弁護士事務所に出向いて、説明や口添えをさせていただくこともあります。Aさんは配偶者と関係者の不貞事実を許すことも信じることもできないと、弁護士を付けて証拠と共に配偶者と対象者、仕事中での職場での密会の疑いもあったため、就業規則違反を盛り込めますので会社とそれぞれ弁護士に作成してもらった内容証明を送りました。その後、家庭裁判所に申し立て、離婚調停で話し合い、解決を目指しました。
今回のAさんは離婚という結果になりましたが一度、壊れた夫婦関係を修復することは非常に難しいと思います。きれいなガラスにひびが入ったとして、どんなに丁寧に張り合わせても元通りのかがやきには戻らないのと似ているような気がします。30代で重大な人生の決断をしたAさんはこれからたくさんのことにチャレンジされることでしょう。心細いことや、困ったことがあればいつでも話して下さいと言葉をかけさせてもらいました。